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グルテンフリー(Gluten-free)の食事とは

グルテンって何の事だかわかるでしょうか。近年、アメリカのスーパーマーケットなどでは、”Gluten-Free” などといった文字を見かけることもあると思います。グルテンフリーダイエットは、女優のオプラ・ウィンフリーが行ってメディアの注目を浴びたり、グウィネス・パルトローやミランダ・カーといった有名セレブも美容と健康のために実践しているそうです。(1−2)

このように最近注目を浴びているグルテンフリーの食事、美容や健康、ダイエットの目的ではなく、グルテンが引き起こす可能性のある症状は、グルテン不耐性の方だけではグルテン過敏症の方も多くも問題を抱えている可能性があります。グルテン過敏症が引き起こし得る症状には以下のようなものがあります。

  • 胃痛
  • 下痢
  • 便秘
  • 逆流性食道炎
  • ガスによる腹部暴満感
  • 倦怠感
  • 気力低下
  • 便の悪臭
  • 集中力低下
  • 不眠
  • 傷が治りにくい
  • 関節痛
  • 乾燥肌
  • ADHD
  • 頭痛
  • 骨粗しょう症
  • 糖尿病など

グルテンとは小麦、大麦、ライ麦などに含まれる糖タンパク質の一種です。このグルテンに耐性がないグルテン不耐性の方は、セリアック病を発症します。グルテン不耐性とは、ヒトの消化酵素で分解できないグルテン分子の一部が小腸の上皮組織に取り込まれたとき、それに対する免疫反応がきっかけに上皮組織を攻撃して炎症を起こすことで絨毛などを損傷、破壊してしまう自己免疫疾患です。この結果、小腸から栄養を吸収出来なくなってしまったり、お腹にガスが溜まってしまったり、慢性の下痢、疲労感、貧血など様々な症状を引き起こしてしまうかもしれません。グルテン不耐性の原因として、遺伝的な要因が示唆されており、日本ではセリアック病はまれであるとされています。(3)確かに、セリアック病の患者さんは少ないかもしれませんが、グルテン過敏症となると話はまた別です。

グルテン過敏症は本当にわかりにくく、症状を様々です。肩こりや胃痛、便秘や下痢、頭痛などの症状を持った患者さんがグルテンフリーの食事にしただけで、それらの症状が大きく改善されるということもよくあります。これらの症状は一見、意外な症状ですが、胃腸と脳のつながりを考えてみたとき、実はそんなに意外ではないのです。胃腸の乱れは神経システムの乱れにつながります。今日の生活において、小麦の過剰摂取な生活をしている多くの人々にとって、グルテンは様々な問題を引き起こしている可能性が大いにあります。

グルテンに関してメディアで話題になってからは、グルテンフリーの食事は健康の増進、体重減少、ADHD、自閉症、頭痛やその他の健康状態の改善方法として取り上げてきていますが(1)、実際にどのような人々がグルテンフリーの食事に転換する必要があるのでしょうか。もちろん、すべての人がグルテンフリーの食事にしなければならないということではありません。

まず、セリアック病患者はグルテンフリーの食事にする必要があります。セリアック病は主に血液検査(IgG抗体検査)行って診断されます。

血液検査などでグルテン不耐性が確認できない症例が確認され、その症状を「セリアックではないグルテン過敏症(non-celiac gluten sensitivity:NCGS)と呼ぶようになりました。セリアック病と診断されなくても、それに似た症状などをもっている人が多くいます。このようなグルテン過敏症の可能性がある人はグルテンフリーの食事を4-6週間ほど試していただく事で、持っている症状のいくつかが改善緩和される可能性があります。

文頭に紹介させていただきましたグルテン過敏症の症状が複数当てはまり、さらにその症状が長期間継続している場合、またその症状の原因を確認するために病院やクリニックで血液や尿検査などをして何ら異常がないと言われているような場合には、1度グルテンフリーの食事療法を(4−6週間)自宅で行ってみるといいかもしれません。

ただ、日本においてはグルテンフリーのコンセプトはまだアメリカほど浸透していないので、グルテンフリーの食材を手に入れるのに苦労するかもしれません。(ビールも駄目です。)完全なグルテンフリーの食事はかなりのストレスになる可能性があります。ストレス自体が様々な問題を引き起こしてしまう可能性があるので、グルテンによって症状が出ていると完全にわかっている人以外は、少しずつできる範囲で食事転換をしていくとよいかもしれません。

以下は、アメリカの特にヒューストンにお住まいの人々のためにグルテンフリーの食事、食材情報を載せさせていただきます。グルテンフリーの食事にするためには、パスタ、パン、ビールなど、小麦、麦製品はGluten-Freeのラベルがあるもの以外避ける必要があります。グルテンフリーに関心が高いアメリカでは、日本に比べて簡単にグルテンフリーの食材が手に入り、食事の転換も行いやすいと思います。小麦、大麦、ライ麦の入っている製品は、すべてGluten-Freeのラベルが入っているものを使用するようにしてください。レストランなどでは、Gluten-Freeのものはどれかということを尋ねれば、大抵の場合、答えてくれます。

  • グルテンフリーのパン、クッキーを売っているお店。(http://glutenfreehouston.com)
  • その他、ヒューストンにてグルテンフリーの製品を購入できるお店のリスト。(http://houstonceliacs.org/GFProducts.htm)Whole FoodsかCentral Marketがお勧めです。
  • グルテンフリーのメニューを揃えるレストランリスト。パスタなどもあります。(http://www.urbanspoon.com/t/8/1/Houston/Gluten-Free-Friendly-restaurants or  http://blogs.houstonpress.com/eating/2011/11/top_5_restaurants_in_houston_w.php)

このようにグルテンフリーの食事でも、パンやパスタを食べられなくなるというわけではなく、少しだけ気をつければグルテンフリーの食事も美味しく楽しめる事ができるはずです。

参考文献

  1. WebMD, Going Gluten-Free (http://www.webmd.com/digestive-disorders/celiac-disease/features/gluten-intolerance-against-grain)
  2. セレブも注目!大流行中の『グルテンフリー・ダイエット』(http://bglentimes.com/labeauty/17169.html)
  3. メルクマニュアル医学百科(http://merckmanual.jp/mmhe2j/sec09/ch125/ch125c.html)
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