パーキンソン病に対してできること

パーキンソン病(Parkinson’s Disease)とは、中年以降の発症が多い、脳内の黒質の神経細胞が減少・機能低下し、結果として神経伝達物質のドーパミンが減少することにより引き起こされる病気です。ドーパミンは快感や意欲に関連する物質として知られていますが、さらに運動動作のため脳内の黒質と脳のほかの部分とのコミュニケーションに必要な神経伝達物質です。ドーパミンは人間のスムーズでよく整った筋肉動作に必要な物質です。約60-80%のドーパミンを生成する神経細胞が変性または損害したとき、パーキンソン病の運動障害の症状が現われます。

Braak’s hypothesisという今日の理論によると、パーキンソン病において最初にみられる兆候は、腸筋神経系、髄質、嗅球(嗅覚繊維をうける)に見られるとされています。つまり、これらが影響を受けたときにみられる、嗅覚の減退・消失や睡眠障害、便秘などがパーキンソン病特有の運動障害よりも数年早く見られるのでないかと考えられています。(1-3).ほかにもパーキンソン病に先行する症状の例としては、表情の変化、歩行時の腕の振りの変化、猫背、片方の足を引きずる、手足や首に麻痺や刺痛、バランス感覚の消失、振るえなどが考えられます。(4). (注:これらの症状をもっている人がパーキンソン病を発病するのではなく、パーキンソン病を発病する人が運動障害より前に見られるとされる兆候の例です。)

これらの兆候があってから運動障害を発達する人も、これらの兆候がないまま運動障害をきたす人もいると思いますが、パーキンソン病における運動障害では手の振るえや筋肉のこわばり・つっぱり、歩行が小股になる、歩行中によく転ぶなどがみられます。

この中脳黒質のドーパミン分泌細胞の変性によって起こるパーキンソン病の原因は特発性とされ、よくわかっていない現状です。近年、少なからず特定遺伝子の突然変異がパーキンソン病の原因となることが発見されていますが、ほとんどの症例が非遺伝性と考えられており、その他、毒素・頭部外傷・低酸素脳症・薬剤による誘発なども原因になりうると考えられています。つまり、その他多くの病気と同様、それぞれの生活習慣や食生活・ストレスレベルなどによっても起こりうる可能性があるのです。

それではパーキンソン病の治療においてのお話です。症状・状態によって異なりますが、通常、薬物療法・外科療法・運動療法などが考えられます。薬物療法では、一般的に脳内のLドーパの分泌を補ってくれる薬剤を処方するのが一般的のようです。これは脳内で分泌できなくなったドーパミンを外から補うということで、根本的な治療とはなりません。これらの通常医療に加え、アメリカにおいてもうひとつのオプションとしてカイロプラクティックや機能神経学からよい効果を得る患者さんも存在します。臨床報告(5-8)ではその有効性を示すものがいくつか報告されていますが、パーキンソン病の治療としてメジャーな選択肢とは言えない状況です。(9).

しかし、現在はメジャーな選択しではないかもしれませんが、機能神経学やカイロプラクティックからよい効果を得られる可能性がある患者さんはたくさんいると考えられます。機能神経学を用いているDr. Lieuranceは、パーキンソン病についてグルタチオンというサプリメントとカイロプラクティック矯正による治療での有効性を報告しています。機能神経学を用いたカイロプラクティックでは、カイロプラクティック矯正により脳を刺激し、脳のアンバランスや機能低下している神経細胞を活性化させます。パーキンソン病の治療には、通常医療の診断力や薬物も必要な場合が多いですが、機能神経学が役立てる部分も少なからず存在します。

参考文献
1.National Parkinson Foundation (http://www.parkinson.org/Parkinson-s-Disease/PD-101/What-is-Parkinson-s-disease.aspx)
2.Satio. Y., Murayama. S.,Braak’s hypothesis and non-motor symptoms of Parkinson disease, Brain Nerve. 2012 Apr; 64(4): 444-52.
3.Brooks DJ., Examining Braak’s hypothesis by imaging Parkinson’s disease., Mov Disord., 2010; 25 Suppl 1:S83-8. 
4. Schmoe, J D.C., What is Parkinson’s disease? (http://schmoechiropractic.blogspot.com/2011/10/what-is-parkinsons-disease.html)
5. Chung J. Reduction in Symptoms Related to Parkinson’s Disease Concomitant with Subluxation Reduction Following Upper Cervical Chiropractic Care, Journal of Upper Cervical Chiropractic Research 2011 (Mar 14);   18–21
6. Elster, E., Eighty-One Patients with Multiple Sclerosis and Parkinson’s Disease Undergoing Upper Cervical Chiropractic Care to Correct Vertebral Subluxation: A Retrospective Analysis., J Vertebral Subluxation Research 2004 (Aug);   23 (8):   1–9
7. Elster, E. Upper Cervical Chiropractic Management of a Patient
with Parkinson’s Disease: A Case Report, J Manipulative Physiol Ther 2000 (Oct);   23 (8):   573–577 
8.  Elster, E. Upper Cervical Chiropractic Management of 10 Parkinson’s Disease Patients, Todays Chiropractic 2000;   29 (4) July
9.O. Suchowersky, G. Gronseth, J. Perlmutter, et al.,  Practice Parameter: Neuroprotective strategies and alternative therapies for Parkinson disease (an evidence-based review).,Neurology 2006;66;976 (article is available at http://www.neurology.org/content/66/7/976.full.html) 
 
 
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Posted on 06/24/2012, in パーキンソン病, 脳・神経の病気. Bookmark the permalink. Leave a comment.

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