馬尾症候群(Cauda Equina Syndrome)

脊髄はL1/L2で終わり、その下は馬尾(ばび)神経が下に向かって走り、それぞれの椎間孔から出て行きます。この神経の束が椎間板の破裂やヘルニア、腫瘍、膿瘍、外傷による損傷、炎症(強直性脊椎炎など)による腫れなどによって圧迫されることによって現れる症状を、馬尾症候群といいます。

胸椎の10番目より下に起こる障害で馬尾症候群が引き起される可能性があります。馬尾症候群は仙骨からの神経根のみを圧迫すると考える人がいるようですが、これは大きな間違いです。馬尾とは脊髄の終わり(脊髄円錐)、脊椎神経のT12-S5、終糸繊維(脊髄硬膜に存在する脊髄円錐から仙骨につながっている)からなり、これらを圧迫するものを馬尾症候群としています。

馬尾症候群は大きく分けて3つのタイプがあります。

①側面馬尾症候群(Lateral Cauda Equina Syndrome)

最も多く見られる側面馬尾症候群は、神経繊維腫です。椎間板障害はあまりみられません。症状として太ももの痛み、四頭筋(太ももの筋肉)の萎縮、足首の内反(ankle inversion)が弱い[L4神経根障害]、膝反射の喪失が挙げられます。障害が高い位置かつ、脊髄円錐より外側にある場合、錐体路兆候(pyramidal signs)として、膝反射の亢進と足首のクローヌス(Ankle clonus)とバビンスキ(Babinski)兆候を伴うこともあります。これらの兆候とともに、脊髄の圧迫によって括約筋(肛門や尿道口にある輪状のバルブの役割を果たす)の障害がみられることがある。

②内側から圧迫される正中馬尾症候群(Midline Cauda Equina Lesions from Whithin)

conus lesionとも言われます。上衣腫(ependymoma; Gliomaの一種)、類比腫(dermoid tumor)、脊髄円錐の脂肪腫(lipoma)らが通常、原因である。神経根は内側から損傷する。例えば、S5->S4->S3となる。はじめは直腸痛、生殖器痛、排尿障害、性的能力の喪失などがみられる。後に、膝反射の喪失、L5, S1筋力の低下などが起こります。上衣腫が原因の場合、これらの症状が現れる前に、慢性的な鈍い背中の痛みを5年抱えていることもあります。

③外側から圧迫される正中馬尾症候群(Midline Cauda Equina Lesions from Outside)

両側に腰椎神経と仙骨神経の障害がみられます。神経根障害がL4とS1などといったようにみられる場合、気をつけて検査を行う必要があります。緩和する事の出来ない強烈な痛みと神経障害の兆候は、ただの椎間板の障害と考えず、ほかの病理疾患を疑いながら検査すべきです。

References: 
1. Neurological Differential Diagnosis 2nd ediciton, J.P. Patten 
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座骨神経痛①梨状筋症候群

座骨神経痛は座骨神経が刺激されることによって起こる神経痛の症状です。メカニズムは、L4-5,S1-3らの脊椎神経から成る座骨神経が梨状筋の下を通り大腿後面を下行していくどこかで圧迫や絞扼によって障害を受けて神経痛となります。症状は痛み以外にも、痺れ、麻痺感覚、筋力低下などとして現れる可能性があります。その原因として、椎間板ヘルニアや梨状筋症候群(Pirifomis Syndrome)、変形性腰椎症、腰部脊柱管狭窄症などがあげられます。脊髄腫瘍や骨盤内腫瘍などでも非常に強い座骨神経痛が現れることがあるので注意が必要です。

座骨神経痛の治療は、原因疾患によって異なります。原因疾患を明確にしてから適切な治療プランを立てる必要があります。座骨神経痛の治療として現在、対症療法が主流です。日常生活の指導(安静/長時間の座位を避ける/重いものの持ち上げを避ける/腹筋などの強化や背骨の可動域の促進などを目的とした運動など)、薬物療法、理学療法、ブロック注射などが症状の程度によって行われ、神経の圧迫/絞扼の程度や歩行障害/他の神経症状の有無によって手術が薦められます。

マニュアルセラピーを行うオフィスに訪れる座骨神経痛を訴える患者さんは、椎間板ヘルニアや梨状筋症候群(Pirifomis Syndrome)、変形性腰椎症を原因としていることが多いです。そしてこれらの疾患に対しては、正しいマニュアルセラピーと身体構造の改善を目指したエキササイズなどが有効的であり、薬物療法や侵襲的治療の前に行う療法として試す価値があると思います。(原因疾患を鑑別できる医療従事者ということが絶対条件です)。

文献(2)より引用。座骨神経(Sciatic nerve)と梨状筋(Piriformis)

文献(2)より引用。座骨神経(Sciatic nerve)と梨状筋(Piriformis)

梨状筋症候群のメカニズム、原因、治療などを考察した2013年の文献(2)を紹介します。梨状筋の長期的または異常な収縮によって梨状筋症候群が引き起されます。他の神経絞扼(例:手根管症候群)と同様、神経の通り道が阻害されることが原因で、梨状筋が神経の通り道を圧迫することで引き起されます。アメリカでは年間240万人が梨状筋症候群による座骨神経痛を引き起すと推測され、中年に多く、男性よりも女性に多いとされています。 梨状筋は仙骨から大腿(Greater Trochanter;大転子)に横に繋がっており、S1-2によって支配されています。梨状筋症候群を引き起す原因は、はっきりとわからないケースが多いようですが、以下のようなことで引き起される可能性があります。

  • 臀部の怪我(数年後に発症するケースもある)
  • 解剖学的多様性(多くの人の座骨神経は梨状筋の下を通るが、梨状筋の間や上を通ったり、座骨神経が2つに分かれ、1本が梨状筋に挟まれたり下や上を走ったりと多様性が見られ、より神経が圧迫されやすいケースなどがある)(3)
  • 筋膜トリガーポイント(Myofascial Trigger points )
  • 梨状筋肥大や筋痙攣(Hypertrophy and/or spasm)
  • 梨状筋における膿瘍、血腫、筋炎、骨液包炎、骨化性筋炎など

このレビュー(2)の著者たちは梨状筋症候群は診断やその原因を突き止めるのが難しく、良く見落とされてしまいがちだとしています。梨状筋症候群の97.9%が臀部の痛みを伴い、股関節/太ももの裏の痛み(81.9%)、ふくらはぎ(59%)、腰痛(18.9%)、また排泄時の肛門の痛み、尾てい骨痛などを引き起すこともあります。よく原因不明とされる尾てい骨の痛みの原因の多くは梨状筋症候群ではないかと推測する人もいるそうです。疼痛以外にも足のむくれ、女性の性交疼痛、男性の性的能力の障害なども梨状筋症候群によってよく引き起される症状だとされています。39-95% の患者は座位またはスクワットで痛みが増加します。しかしながら、通常は神経学的所見は見られず感覚障害もありません。梨状筋症候群と診断するためのゴールドスタンダード(至適基準)は現在ありませんが、梨状筋の触診によるトリガーポイント、piriformis sign(下肢の外転によって[piriformisを収縮させて]痛みが生じれば)、などが診断において有用である事が報告されています。

座骨神経痛を引き起す梨状筋症候群の治療法としてはまず現在のところ、理学療法、生活指導、薬物療法(NSAID, Muscle Relaxants, Neuropathic pain medications)、心理療法などの保存療法が行われています。これらで改善が見られないときには、interventional therapyが考えられ、稀ではありますが、手術が行われるケースもあります。しかし、理学療法の有効性は数多く報告されています。このことから、生活習慣の改善と、正しい筋肉の使い方、構造的改善などが有効だと思われます。筋硬直や筋肥大、筋膜トリガーポイントなどに対しては、Active Release Technique (ART)など筋ストレッチ系の療法が効果的かもしれません。(筋肉のストレッチの有効性についてはこちら。)また梨状筋に異常を引き越す原因を考察した際には、身体の機能構造を評価し、体幹の安定性などを高めるCore exercisesを行うことが薦められます。

Reference:
  1. PubMed Health (http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmedhealth/PMH0001706/#adam_000686.disease.causes)
  2. Brief review: Piriformis syndrome: etiology, diagnosis, and management,Can J Anesth/J Can Anesth (2013) 60:1003–1012.
  3. Anatomy Atlas (http://www.anatomyatlases.org/AnatomicVariants/NervousSystem/Images/70.shtml)
 

2013.高齢者における運動と脳の健康(Neurobiology of Aging)

Screen Shot 2013-10-25 at 11.42.15 AM今回は高齢者における運動(激しい運動ではなくて身体を動かすという身体的活動を指します)と脳の健康状態の関連性を示す、2013年Neurobiology of Agingに発表された研究をご紹介します。

寿命年齢の増加と高齢化社会の今日、高齢者にとって認知機能低下や痴呆、アルツハイマー病など脳の老化に伴う機能低下、病気などは深刻な問題です。加齢に伴う認知機能低下と遺伝的要因を示すエビデンスが見つけられる中、脳の老化は生活習慣によって大きな影響を受けることも明らかになってきています。認知機能低下を防ぐ生活習慣のひとつとして大事なのが”身体を動かすこと”だと考えられています。複数の研究結果が認識機能のテストにおいて(理論、口答、視空間の総合的認識力テスト)身体をよく動かす生活習慣を送っている人のほうが、いつも座っており身体的活動が低い人に比べて、良い結果を示しさらにはアルツハイマー病を発病するリスクが低い可能性を結論づけています。

身体を動かすことが脳の老化を防ぐ根拠はまだまだたくさんあります。2003年、2009年、2010年、2011年の論文では、身体を動かす生活習慣の高齢者の脳はそうでない高齢者の脳に比べて、海馬を含む側頭葉部分の脳容積が顕著に多いことが報告されています。

年齢を重ねるとともに身体を動かす機会を失ってしまい、脳の老化ととも様々な問題を抱える現代社会において、これらの研究は身体を動かすことの重要性、何らかの運動を保つということが脳の老化を防ぐ、最も簡単で効果的な予防策であることを示しています。

今回の研究では331人の”健康な”75歳の方々に対して、自己申告の運動レベル(どれくらい身体を動かしているか)と認識能力、脳(灰白質,白質)の容積の関連性を研究しました。

脳の健康状態、認識能力を測るために以下のテストが行われました。

Trail-Making Test (TMT):実際にこの研究で使われたものではありませんが、このように数字を線で結んでいってもらいます。

Trail-Making Test (TMT):実際にこの研究で使われたものではありませんが、このように数字を線で結んでいってもらいます。

  1. Mini Mental State Examination(痴呆の診断用に用いられるもので、30点満点の11の質問で、見当識、記憶力、計算力、言語的能力、図形的能力などを検査)
  2.  verbal fluency task(直訳すると言葉の流暢さを測るテストですが、1分間のうちに出来るだけ多くの動物を言って下さい。国を言って下さい。といったように、あるカテゴリーのものを出来るだけ多く言ってもらうテスト)
  3. Trail-Making test (taskの実行機能を検査します。)

身体的活動は「軽い」「激しい」とに分けられ、さらに1週間に30分以上行う身体的活動の回数とで分類されました。参加者は、1週間に何回ほど「30分以上の軽い運動(ウォーキングやガーデニングなど)」を行うか、何回ほど「30分以上の激しい運動(ランニングや水泳など)」を行うか質問されました。回答をもとに参加者を運動レベルの「とても低い」「低い」「中程度」「高い」に分けました。

ちなみに運動レベルの「とても低い」または「低い」に分けられた参加者は、汗をかくほどの運動が1週間のうちにほぼゼロだと判断さらた人たちです。運動レベルが「高い」に分けられた参加者たちは汗をかくほどの運動(30分以上)を1週間のうち3回から5回ほど行っていると判断さらた人たちです。

結果:運動レベルが高い人ほど認識能力テストでは総合的に良い結果を出し、脳の容積も大きいことがわかりました。

もちろんこの研究に関してだけ言えば、脳の容積が大きく脳の機能が正常に保たれたいたから、望むような運動を続けられたいたのか。運動を続けていたことで脳が老化せず容積が保たれたいたのか。どちらかを結論づけることはできません。

しかしながら神経可塑性や運動するための脳活動、身体を動かすことでの脳へのインプット、筋肉や関節の動きを脳に伝える求心性神経経路、小脳の活動などなど、”使うことで保たれる、神経細胞の生存には活性が不可欠”という神経細胞の基本的な性質を考慮した時、運動をすることが脳の老化を防ぐのに大きな役割を果たすことは間違いないと思います。

いつからでも遅くありません。脳や身体の機能が保たれているうちに、その機能を保ってゆくためにできる最良のことはその機能を使ってあげることです。

Reference:

1. Christian Benedicta et al. Association between physical activity and brain health in older adults. Neurobiology of Aging 34 (2013) 83–90

複数のニュース:オレオ(Oreo)の依存性はコカイン並み

先日のオレオへの依存性はコカイン並み−動物実験結果はコネチカット大学での研究結果を伝える記事でした。研究がネットにて公になって以来、アメリカの各メディアでの大きな反響を呼んでおり、以下、たくさんのニュースで取り上げられているようです。以下、研究については上記の記事をご参照下さい。内容が重複するのでニュース内容は簡略してご紹介します。

ABCニュース。オレオはラットの脳をコカイン並みもしくはそれ以上に幸福を司る脳の部分を刺激した。ダイエットには運動と食事に野菜を取り入れること、さらにクッキーなどのお菓子を控えることが大切ですが、コカイン並みに依存性があるということは、オレオを習慣化して食べている人にとってはそれをやめるということは簡単ではないかもしれません。

NEWS8より。オレオのようなお菓子の箱をあけて、食べるのをとめられないのは、意志の問題だけではないかもしれません。この研究で、オレオが脳に与える幸福感の強さがコカイン並みもしくはそれ以上の可能性があることがわかりました。オレオは簡単に誰でも安価で手に入れることができることから、考え方によってはかなり危険なものかもしれません。

B60より。こちらの記事でご紹介した実験内容をわかりやすく説明しています。内容は重複するので省略します。

Newsyより。他のニュースと同様にオレオの依存性を伝えると同時に、アメリカの肥満率の高さ、ジャンクフードの依存性や、多くの専門家は砂糖/糖分が最も依存性/中毒性が高いと考えていることを伝えています。

オレオだけではなく、オレオのように高脂肪、高糖ものもは同じような作用をもたらすことが考えられます。コカイン並みの依存性があるというヘッドラインのインパクトや、オレオという超人気のお菓子を使用したからか、大きな反響を呼び、複数のメディアで取り上げられていますが、食品への依存性、砂糖への依存性については、随分前から研究され忠告されています。

我々の身体は、食べるものによって調節され成長、変化し作られていきます。毎日何を食べるかは、その人のその後の人生に大きく影響を与えます。食べたいものを欲求のままに食べたいだけ食べると、食品の依存性に負けてしまっているのかもしれません。

オレオの依存性はコカイン並み−動物実験結果

Screen Shot 2013-10-17 at 8.40.49 AM10月17日のMedical News Today にとても興味深い記事が掲載されています。

ラットでの動物実験に置いて、オレオ(アメリカで大人気のクッキー。日本でも好きな人は多いでしょうか。)は、コカイン並みに依存性/中毒性が高い可能性があることを報告した実験があります。

コネチカット大学のSchroeder教授は高脂肪で高糖の食べ物の依存性/中毒性とそれらがどのように蔓延する肥満と関係があるのかを1つの研究テーマにしました。Schroeder教授は以下のように話します。

「我々の研究では高脂肪、高糖の食べ物が常習性薬物と同じように脳を刺激するという理論をサポートすることがわかりました。これは多くの人々がなぜ、身体に悪いとわかっていながら高脂肪、高糖の食べ物をやめることができないか、その理由を説明できるかもしれません。」

Schroeder教授とともに研究を行ったある生徒は、オレオを選んだ理由として、アメリカ人の大好きなクッキーであること。高脂肪で糖分も高いという条件を満たしていること。さらに、低所得層の人々にむけて宣伝されていることなどを挙げました。

彼らはラットを使った実験において、オレオを食べることで得られる脳内の幸福感はコカインやモルヒネで得られる幸福感並みに強いことがわかったと述べています。

実験内容はまず、迷路を用意します。迷路の片側でオレオを与え、反対側ではライスクッキー(高脂肪、高糖ではありません)を与えます。その後、オレオ、ライスクッキーなしで、ラット達を自由に動けるようにし迷路のどちら側でどの程度の時間を過ごすかという点を行動学的に分析しました。

次に新たなラットのグループにおいて、迷路の片側でオレオを与える代わりにコカインやモルヒネといった常習性薬物を投与します。反対側において、ライスクッキーの代わりに生理的食塩水を与えます。その後、先ほどと同じようにラット達を自由に動けるようにし迷路のどちら側でどの程度の時間を過ごすかという点を行動学的に分析しました。

結果ラット達はオレオを与えられた側でほとんどの時間を過ごし、その行動学は常習性薬物を投与されたときとほぼ同一であったことがわかりました。

Schroeder教授らはさらにこの研究をすすめました。ラットの脳内において、幸福を司る場所で生成されるc-Fosというタンパク質の発現量を測定したのです。これは、ラットの脳内において、どれほどの細胞がオレオまたは常習性薬物に反応して刺激されたかということを表します。

教授らはオレオが常習性薬物よりも多くの細胞を幸福を司る脳内において刺激したことを見つけました。これは迷路の実験におけるラットの行動を説明するものであり、さらには高脂肪、高糖の食べ物は常習性/依存性/中毒性がある可能性を裏付けるものです。

2011年のイェール大学の研究に置いても、食べ物の常習性と薬物の常習性は脳内における、同じような場所での活動を報告しています。

子供の与えるお菓子として、オレオが適切か否か。少し考える必要がありそうです。

カレーが身体に良い?!クルクミンの効能

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クルクミンとは、カレーのスパイスに含まれるうウコンの黄色色素です。近年、このクルクミンが健康に良いと話題にのぼることが増えてきているように思います。その抗炎症作用を見込み、当クリニックでも必要な方へお勧めしています。話題に上ることが増えて来ていますが、まだまだその認知度が低い、クルクミン。実はクルクミンに関する文献は少なくありません。

クルクミンにはどんな効能があるのか、その作用機構などクルクミンに関する研究をご紹介します。

2003年のクルクミンに関するSystematic Review(クルクミンに関する過去の文献をレビューしたもの)[1]によると、クルクミンの抗炎症、抗酸化、抗ウイルス、抗菌作用を研究した文献が多数あり、その安全性も報告されています。過去の文献のレビューした結論して、クルクミンの安全性と抗炎症作用の有効性を報告しています。(2001年の研究では1日8000mgのクルクミンを3ヶ月摂取しても、身体への有毒性は見つかりませんでした。)

実験室での研究、動物実験を通してクルクミンの作用として特に抗炎症作用については、その作用機序について少しずつ明かされ始めています。以下の図のように、クルクミンは炎症反応に関連する物質の抑制を行う性質を示しています。

Screen Shot 2013-10-13 at 6.21.04 PM

参考文献1- Figuer 1.より引用

TBS:10月12日放送ジョブチューンより

TBS:10月12日放送ジョブチューンより。小林奈々医師が、お酒を飲んですぐ顔が赤くなる人は、食道がんになりやすいと述べた。小林奈々医師が、カレーに含まれるクルクミンにがん予防効果があると述べた。

先日放送されたTBSの番組でカレーに含まれるクルクミンにがん予防の効果があることが放送されていました。これにより一層、クルクミンへが注目されそうですね。

上記の研究のようにクルクミンの抗炎症作用だけではなく、がんの予防に関する研究も2013年5月に発表されました。[2]この文献では、クルクミンの体内での作用機序として、がん予防の有効性が論じられています。詳しくはアプトーシスの促進、reactive ocidative species (ROS)の除去、がん促進の炎症的環境の抑制などが上げられています。これらは、過去のクルクミンの研究とつながるものがあります。クルクミンはその毒性の低さ、低価格、入手のしやすさから、がん予防の大切な物質と言えるかもしれません。

参考文献

1.Chainani-wu, Safety and Anti-Inflammatory Activity of Curcumin:A Component of Tumeric (Curcuma longa), THE JOURNAL OF ALTERNATIVE AND COMPLEMENTARY MEDICINE. Volume 9, Number 1, 2003, pp. 161–168

2.  New perscpectives of curcumin in cancer prevention. Cancer Prev Res (Phila). 2013 May;6(5):387-400. (http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23466484)

 

免責事項:この情報は医学的又はその他のアドバイスを提供する目的としたものではありません。記載した内容の正確性・妥当性の確保に努めてはいますが、その利用によって利用者等に何らかの損害が生じた場合にも、一切の責任を負うものではありません。すべての記事、情報は資格ある医療従事者の方々のアドバイスなどと置き換えることができないこと、またいかなる病気・疾患の診断・治療・予防を目的としてないことをご理解ください。

News5: オリンピック選手に好まれるキネシオテープ

今回は、当クリニックでも使用しているキネシオテープについてのニュースです。近年のオリンピックやプロスポーツ競技において多くの選手がカラフルなテーピングをしているのをみたことがあるでしょうか。

キネシオテープは近年、急速に広がりをみせているテーピング方法です。ニュースの写真に出てくるように、オリンピック選手の膝、お腹、お尻など身体中にテーピングが使用されています。ニュースに登場するのはオックスフォード理学療法センターの理学療法士であるジェイミーはこのテーピングは素晴らしいと以下のように話します。

「このキネシオテープが優れている点のひとつは関節の可動域を保つことができるということです。従来のアスレチックテープでは関節の可動域を制限しすぎてしまい、アスリートが望む動きを妨げてしまいます。」

ジェイミーはこのテープは様々なケースに応用が可能と話します。腫れを引かせるためや関節のサポート、筋肉の促進のみならず、肩こりなどの筋肉の硬直の抑制などにも使用されます。

「これまでに顎関節症の治療のための顎から、首、肩、肘、手首、お尻、膝、足首、腰など多くの関節にキネシオテープを使用してきました。」

最後は、リポーターの女性の前腕にテーピングを施し、リポーターが「長年、リポートをしてきてこの大きなマイクを持って来ましたが、今(テーピングを施してもらったことによって)私の手首はとてもいい感じです。」っと、ちょっとしたユーモアを含めて締めくくっています。

2020年東京でのオリンピックにおいても、数多くのアスリートがカラフルなテーピングをしているのを見ることになるかもしれません。

トゥレット症候群

トゥレット症候群についてのお話です。(注:トゥレット症候群の治療法を紹介する記事ではありません。トゥレット症候群について、またその神経学的考察と参照文献1の臨床報告を引用してご紹介しています。ヒューストン神経カイロプラクティッククリニックでの臨床も行われていますが、今回引用、報告する内容は当クリニックでの臨床報告ではありません。)

まずトゥレット症候群とは不随意の運動性、音声チックが長期間に渡って続くチック障害です。チック障害とは突発性で不規則しかも不随意(無意識に)、無目的で急速な運動や発生が起きることです。運動性チックには、顔面の素早い動きや首を振る、腕や肩を回す、身体をねじったりする、自身の身体を叩く、他人や周囲のものを触るなどがありその種類や現れ方は多岐にわたります。音声チックには、咳払い、うなり声、ため息、叫び声、罵りの言葉、思った事、考えた事を何度も繰り返してしまうなどがあり、これも現れ方は多種多様です。これらのチックは、前途したように無目的で不随意のものなので、多くの場合自身でコントロールの効かない現象です。またトゥレット症候群を持つ患者さんが同時に、強迫性障害やADHD、うつ病などの精神的疾患を抱えるケースがよく見られます。

チックはどのようものなのか、下記の動画をご覧下さい。

原因は神経学的な要因と遺伝的要因が示唆されていますが、ここでは機能神経学的な考察をさせていただきます。

トゥレット症候群を抱えている人々では前頭葉と大脳基底核とをつなぐfrontostriatal systemの障害がチックを抑えるための制御機能を損なっている可能性があります。画像検査においては、大脳皮質、脳梁や大脳基底核の大きさなどの違いが報告されています。(2-7)また小脳の萎縮も関連が示唆されています。(8) さらに、大脳、大脳基底核の解剖学的、機能的な左右差も報告されています。(9-10)トゥレット症候群は子供の頃に発病し、成長するにつれて自然治癒する場合もありますが、大人になってからもトゥレット症候群が治らないケースも少なくありません。大人になってからも、frontostriatal systemの障害が残ったままだったり、正常な神経ネットワークが構築されないことが考えられます。

2004年と2009年の文献にて、チックを抑えるために代替医療のアプローチが報告されています。代替医療は通常医療のアプローチ以外のアプローチ、カイロプラクティックの矯正や栄養学的サポートなどが含まれます。加えて機能神経学的アプローチでは、正常に機能してない神経システムのリハビリを行う、損なわれている神経機能を取り戻す、再構築するためのリハビリを行うことで、トゥレット症候群の改善を試みます。2011年、Dr.Martinezは機能神経学を加えた代替医療のアプローチによって、トゥレット症候群の改善に成功したケースを以下のように報告しています。(1)

患者は27歳女性。トゥレット症候群と診断されたのは23歳時、彼女のチックの症状は瞬きと、首と肩をすくめる動作とのことです。音声チックは、喉を鳴らす、甲高い声をあげるなどがあったようです。さらに睡眠障害と強迫性障害の症状も併発しており、ガムを決まった回数噛まないといけないなどの症状もあったとのことです。Dr.Martinezの検査結果(機能神経テストも含む)では、バランス、歩行、コーディネーション、眼球運動(saccade)などに機能的問題が見つかりました。検査結果からDr.Martinezの治療は約4ヶ月間の治療で、関節の動きを正常化させるカイロプラクティック矯正(Coupled motion)、眼球運動(Saccade)、音セラピーを行いました。(詳細な治療内容は簡略します。)患者は一度の治療でチックの頻度が劇的に減った事を報告し、2週間後にはチックの頻度がさらに減り、生活に置けるストレスが減った事、睡眠がよくとれるようになったことなどが報告されました。同時にバランス、コーディネーションなどの神経機能検査も改善していきました。

これはトゥレット症候群の治療法の提唱ではなく、トゥレット症候群は脳の機能障害が関連している可能性があり、神経機能のリハビリにより状態が改善する可能性を示唆しています。

最後にトゥレット症候群は社会的認知度がまだまだ低い事から、様々な社会的問題があります。この症状知らない人からは”変な人”として見られてしまうかもしれません。下記の動画は、トゥレット症候群と診断されている少年が、その症状から”爆弾”という言葉を空港で何度も発してしまい(不随意の音声チックなのでコントロールができません。)飛行機への搭乗を拒否された事を報道するニュースです。トゥレット症候群への理解が必要なのはもちろんですが、医療従事者としては通常医療と代替医療の連携から神経システムの正常化により、症状改善に努めていく医療システムが必要だと考えます。

参考文献

  1. Topics in Integrative Health Care 2011, Vol. 2(2)   ID: 2.2005 (accessed on 6/4/13 via http://www.tihcij.com/Articles/Chiropractic-Manipulation-Functional-Neurologic-and-Nutritional-Management-for-the-Reduction-for-Tourette-Syndrome-Symptoms-in-a-27-Year-Old-Woman.aspx?id=0000279)
  2. Peterson BS, Thomas P, Kane M J, Scahill L, Zhang H, Bronen R, King R A, Leckman J F, Staib L. Basal Ganglia volumes in patients with Gilles de la Tourette syndrome. Arch Gen Psychiatry 2003;60:415-424.
  3. Kataoka Y, Kalanithi P S, Grantz H, Schwartz M L, Saper C, Leckman J F, Vaccarino F M. Decreased number of parvalbumin and cholinergic interneurons in the striatum of individuals with Tourette syndrome. J Comp Neurol 2010;518:277-291.
  4. Peterson BS, Staib L, Scahill L, Zhang H, Anderson C, Leckman J F, Cohen D J, Gore J C, Albert J, Webster R. Regional brain and ventricular volumes in Tourette syndrome. Arch Gen Psychiatry 2001;58:427-440.
  5. Peterson BS, Skudlarski P, Anderson A W, Zhang H, Gatenby J C, Lacadie C M, Leckman J F, Gore J C. A functional magnetic resonance imaging study of tic suppression in Tourette syndrome. Arch Gen Psychiatry 1998;55:326-333.
  6. Plessen KJ, Lundervold A, Gruner R, Hammar A, Lundervold A, Peterson B S, Hugdahl K. Functional brain asymmetry, attentional modulation, and interhemispheric transfer in boys with Tourette syndrome. Neuropsychologia 2007;45:767-774.
  7. Plessen KJ, Lundervold A, Gruner R, Hammar A, Lundervold A, Peterson B S, Hugdahl K. Functional brain asymmetry, attentional modulation, and interhemispheric transfer in boys with Tourette syndrome. Neuropsychologia 2007;45:767-774.
  8. Cerebellar morphology in Tourette syndrome and obsessive-compulsive disorder. Ann Neurol. 2010;67:479.
  9. Marsh R, Zhu H, Wang Z, Skudlarski P, Peterson B S. A developmental fMRI study of self-regulatory control in Tourette’s syndrome.Am J Psychiatry 2007;164:955-966.
  10. Plessen KJ, Wentzel-Larsen T, Hugdahl K, Feineigle P, Klein J, Staib L H, Leckman J F, Bansal R, Peterson B S. Altered interhemispheric connectivity in individuals with Tourette’s disorder. Am J Psychiatry 2004;161:2028-2037.

2013.07-片頭痛は脳の異常(Medscape News)

片頭痛は脳の血管の拡張によって、血管まわりの神経が刺激されることで引き起される頭痛と考えられています。片頭痛について、2013年7月のMedscape news(1)に掲載されている記事をご紹介します。

PET検査を用いて片頭痛の前ぶれ(予兆)がある状態の患者の脳活動を測定したところ、脳の数カ所の部分が活動していることがわかり、つまりは片頭痛は脳の異常が引き起すものであり、痛み刺激に対する反応ではないと考えられます。

この研究の著者であるカルフォルニア大学の神経学教授、Dr.Peter James Goadsbyはこの結果は片頭痛を神経生物学的に理解し、その治療の上で重要であると述べています。Dr.Goadsbyは以下のように話します。「これは片頭痛は脳外の構造の異常ではなく根本的に脳の異常であるという我々の考えを固める重要な結果です。我々は”どの程度のどこから来る痛みが片頭痛の予兆を引き起すのか”という長年の疑問に対するはっきりとした答えを得たのです。」Dr.Goadsbyとそのチームはこの研究で、2013年国際頭痛会議(International Headache Congress)において、The Harold G. Wolff Lecture Awardを獲得しました。

片頭痛の前兆となる症状は様々で前兆がある人もいれば無い人もいます。前兆として起こる症状には吐き気、あくび、首の痛み、喉の乾き、羞明(光に対して敏感)、音恐怖、甘いものがほしくてしかたがない、気分変動などがあります。

過去においては、片頭痛の前兆は臨床現場においてあまり重要視されていませんでした。治療家も前兆については尋ねていなかった人も多かったようです。なぜなら、前兆についてあまり理解されていなかったため、前兆についての情報は役に立たず、診断や治療に影響しないと考えられていたとDr.Groadsbyは話します。片頭痛は血管の異常と考えられていたこともあり、さらには、痛み刺激に対する反応が片頭痛であるという考えもあったようです。しかし、Dr.Groadsbyは、彼の研究がこれらの考えが真実ではなかったことを示していると語ります。

Dr.Groadsbyの研究ではニトログリセリン(nitroglycerin、片頭痛の誘発要因としてよく知られている)を使用し、通常は前兆のない片頭痛持ちの患者に対し、前兆症状を誘発しました。これまでの研究では実際に頭痛が起こってから脳のスキャンを行っていましたが、今回の研究では、頭痛という痛みが引き起される前の前兆状態において脳をスキャンしました。

Dr.Groadsby「これまでの片頭痛に関する脳画像は片頭痛が引き起されているときの画像であり、それらの脳状態はただの痛みに対する反応を示しているもの、または片頭痛を処理している一部にすぎないのではないかという疑問がありました。片頭痛の前兆状態においての脳を調べる事によって、患者は痛みを持っていないので、これらの疑問(痛みに反応している脳活動を捉えているだけなのではないか?)を取り除きました。」

研究チームは、脳スキャンを通常の状態と前兆状態を比べたところ、視床下部(睡眠、食欲、気分、分泌調整を司る)を含めたいくつかの脳部分の活性化を発見しました。このことからDr.Groadsbyは「視床下部が片頭痛の始まりに重大に関連しているかもしれません。」と話します。視床下部以外にも中脳や橋(pons)などにおいて、片頭痛の前兆状態においての活動が認めまれました。

Dr.Groadsbyはこの研究から、患者の訴える痛みを軽視することなく、片頭痛は痛みに対する反応ではなく、脳の異常から発生しているものだという考えに注目すべきだと話しています。

References

1. Pauline Anderson. Migraine Really is Brain Disorder, 2013, Medscape News Today, accessed on 7/11/13 via http://www.medscape.com/viewarticle/807274?nlid=31945_1049&src=wnl_edit_dail&uac=180207PN)

 

2013.04- 慢性的な痛みを脳の異常として考察

今回は2013年4月のMedpage Today(1)の慢性的な痛みが引き起す可能性のある脳内の変化について考察した記事を紹介します。神経細胞が常に、刺激に応じて変化する性質、神経可塑性を持っている事は様々な研究により明らかになっていることです。この神経可塑性は機能神経学の根本となっていますが、神経可塑性は良い方向にも悪い方向に変化する可能性があります。

画像診断技術や神経生理学の発達により、痛みを経験するということは脳の構造的変化と供に体性感覚的、感情的、認識的、遺伝的要因によって影響を受ける多面的な過程であることがわかってきました。慢性的な痛みは中枢神経の変化を引き起こし、感覚や感情、痛みを抑制する調節性の神経回路を変えてしまう可能性があります。急性の痛みと慢性の痛みでは脳への影響においてはっきりとした違いがあります。慢性の痛みは痛みを処理する感情、認識の脳の様々な部位において構造的な変化を引き起します。これらの変化は、恐怖感、不安感、うつ感など感情的変化、認識的変化を引き起す危険性を高めるようです。

神経生理学の研究は個々の経験、考え、行動によっても変化する中枢神経の可塑性という能力を明らかにしています。中枢神経の再構築に影響する神経可塑性の要因には、薬を服用しているか、個々の健康状態、精神状態なども含むようです。身体を動かす事の少ない生活、社会的刺激が少ないなどということも頻繁に痛みと関連していると同時に、神経の可塑性に影響しうる要因です。慢性の痛みに対し脳は機能的、構造的、化学的に変化する可能性があります。痛みに対して脳の特定の部分、痛みのマトリックス(Pain matrix)が反応します。Pain matrixには第一次、第二次体性感覚皮質(S1,S2 Somatosensory Cortices)、島皮質(Insula)、前帯状皮質(ACC)、へんとう体(amygdala)、前頭葉前部皮質(Prefrontal cortex)、視床(thalamus)、大脳基底核(basal ganglia)、小脳を含みます。

神経画像診断技術の発達は、痛みが与える脳への機能的、解剖的、化学的変化を捉えることを可能にしました。例えば、voxel-based morphometry(VBM)は、脳の様々部分の灰白質の濃度を測定します。慢性の痛み関連する脳内のACC, thalamus, dorsolateral prefrontal cortex, cingulate cortex, insular cortexにおいて、慢性の痛み(繊維筋痛症、偏頭痛、骨関節炎など)を持つ患者において、灰白質の濃度が低下することが報告されています。

灰白質の変化と、痛みの程度と期間の相互関係も報告されています。痛みの期間が長いほど、灰白質の減少の大きさと関連しているようです。一方で、慢性的な痛みを効果的に治療することでACC, dorsolateral prefrontal cortex, amygdala, brain stemにおける灰白質濃度が増加することもわかってきています。Diffusion tensor imaging (DTI)を使用し、複合性局所性疼痛症候群の患者の白質の解剖的変化が確認されています。

機能的MRIを使用し、慢性的痛みを持つ方が痛みから気を逸らそうとしたときのPain matrixにおける痛みに関連する神経活動が低下することが報告されています。逆に、痛みを意識を向けたときには、Pain matrixの痛みに関する機能が活性化され、結果としより程度の大きい痛みとして知覚されてしまうと考えられています。このように脳の解剖的、機能的変化だけではなくmagnetic resonance spectroscopy (MRS)の測定では、慢性の痛みに対し、神経伝達物質の変化も報告されています。

このように脳の変化を画像として捉える技術の発達は、慢性的な痛みが及ぼす脳への影響を明らかにし始め、その診断や治療に役立っていくことでしょう。

脳の変化は、学習や発達にも関係し、我々が生きて行く上で必須の機能ですが、痛みに対し悪い方向にも変化していくこと、痛みは我慢するものではなく効果的に治療して行く事が、脳を健康に保つためにも大切と言えるでしょう。

 

References

1. Chrvala,C, Understanding chronic pain as a brain disease, 2013, Medpage today, retrieved from (http://www.medpagetoday.com/resource-center/pain-management/brain/a/38479?utm_content&utm_medium=email&utm_campaign=DailyHeadlines&utm_source=WC&xid=NL_DHE_2013-06-29&eun=g705162d0r&userid=705162&email=drreuvenrosenberg%40gmail.com&mu_id=5867361)