定期的なカイロプラクティクケアと健康状態(血清チオールレベルの測定)

神経カイロプラクティックのケアにおいて、定期的な矯正は関節機能、神経機能を正常に保ち、身体を理想的な状態に維持するのを助けます。症状がなくても定期的にカイロプラクティックに通う人は多くいますが、その効果を検証した研究を紹介します。

最初にご紹介する2005年の研究(参考文献1)は、何の症状もない人々を短期間か長期間のカイロプラクティックケアを受けるグループに分けて、それぞれの血清中チオール基(Serum thiol)の値を計測したのものです。チオール基とは近年、人間の健康状態や老化を測定するのに使われる事があるひとつの指標です。例えば、DNAの修復に重要なADPリボースポリメラーゼ(Poly ADP-ribose polymerase)はチオール基の 酸化、還元により酵素活性が制御され、血清チオールレベルがDNA修復能に関連することが報告されています。さらに血清チオールレベルが低下することでエイズ患者の致死率が予測できること(2)、また様々な疾患においてチオールレベルが低下していることから、チオールレベルが人間の身体の健康を保つ機能の指標として考えられることが報告されています。(3)

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血清チオールと様々な疾患の関連性を示唆しているグラフ。様々な疾患においてチオールレベルが低下していることを示しています。参考文献3。

そこで、定期的なカイロプラクティックケアがこの血清チオールレベルに影響を与えるのかどうかを調べました。研究では以下の3つのグループの血清チオールレベルが測定されました。1.何らかの疾患を抱えた人々(筋骨格系疾患を含める) 2.自覚症状が無くカイロプラクティックケアを8−52週間の期間定期的に受けている人々。 3.自覚症状が無くカイロプラクティックケアを52−312週間の期間定期的に受けている人々。すべてのグループは40歳以上の人々で構成されました。結果、グループ3の52−312週間の期間、定期的なカイロプラクティックケアを続けていた人々の血清チオールレベルが一番高いことがわかりました。

カイロプラクティックケアにおいて、関節と神経機能を正常に保つことが健康維持において、さらには老化防止のためにも効果がある可能性を示す興味的な研究でした。

参考文献:

  1. Surrogate Indication of DNA Repair in Serum After Long Term Chiropractic Intervention – A Retrospective Study, Journal of Vertebral Subluxation Research ~ February 18, 2005 ~ Pages 1-5, (accessed http://vertebralsubluxation.sharepoint.com/Pages/2005_1139_dna.aspx  on 05/23/13)
  2. Low serum thiol levels predict shorter times-to-death among HIV-infected injecting drug users.AIDS. 1997 Sep;11(11):1389-93. (Accessed http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9302450 on 05/23/13)
  3. Reduced Level of Serum Thiols in Patients with a Diagnosis of Active Disease. Journal of Anti-Aging Medicine.
    Vol.6, Number 4, 2003 Pero, R.W., Banne,A.F.
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脊椎矯正により変わる脳の痛みへの反応(Using Functional Magnetic Resonance Imaging to Determine if Cerebral Hemodynamic Responses to Pain Change Following Thoracic Spine Thrust Manipulation in Healthy Individuals.)

J Orthop Sports Phys Ther 2013;43(5):340-348. Epub 13 March 2013. doi:10.2519/jospt.2013.4631 (accessed http://www.jospt.org/issues/id.2870/article_detail.asp on 05/13/13)

参考文献:J Orthop Sports Phys Ther 2013;43(5):340-348. Epub 13 March 2013. doi:10.2519/jospt.2013.4631 (accessed http://www.jospt.org/issues/id.2870/article_detail.asp on 05/13/13)

脊椎矯正、マニピュレーション、アジャストメントはカイロプラクターが主に使用する患者さんへのアプローチです。その効果は臨床的に大きな結果を出していますが、メカニズムなどを示した研究などはまだ少ないのが現状です。脊椎矯正によって構造的な問題を修正するという理解はかなり広まってきていますが、矯正による神経学的な影響を示す研究がもっと必要です。

2013年5月の発行された論文に、脊椎矯正の神経学的な影響を示唆する論文が発表されました。

脊椎矯正後、患者の”痛み”の程度が減少することがよく見られますが、その原因として、脊髄レベルでの局所的な鎮痛効果、ゲートコントロール(末梢から脊髄後根への刺激入力パターンの変化による痛みの抑制)などが考えられていましたが、実は脊髄より上の脳への影響も考えられています。今回JOSPTで発表された研究では、胸部脊椎矯正によって、脳への血量の変化が痛みの感じ方を大きく変化させる可能性を示しました。

fMRIとはMRIを利用し、脳活動に関連した血流動態反応を視覚化する方法。

fMRIとはMRIを利用し、脳活動に関連した血流動態反応を視覚化する方法。

男女5人ずつ、計10人の被験者はまず、それぞれの爪に刺激を受けて痛みを感じます。そのときの脳の活動をfMRIにて観察します。これにより、刺激を受けているときに、脳のどの部分は活動し、痛みとして近くしているかを確かめます。次にすべての被験者は背中、胸椎に矯正を受けてから、もう一度、同じ痛みの刺激を受けながらfMRI検査を受けました。

結果、脊椎矯正後のfMRIでは痛みを感じるときに活動する脳部分(島皮質)の活動が低下していることがわかりました。これが、脊椎矯正によって、脊髄の痛覚経路が抑制されたことによるものなのか、また、脳幹の水道周囲灰白質などが活性化され、下降性痛覚変調に作用したのか、解剖学的、神経学的、生理学的繫がりから、脊椎矯正によって起こるであろう様々な脳、脊髄への影響は提唱されていますが、それを実際にfMRIなど使って証明する研究はまだまだ少ないです。しかし今回の研究では、脊椎矯正による神経学的な脳への影響を大きく示唆する論文でした。

ABCニュース:新しい偏頭痛の治療

数ヶ月前、ABCニュースで神経カイロプクティックを利用した慢性的な偏頭痛に関して以下のようなニュースが報道されました。

慢性的な偏頭痛は多くの人を悩まし、日常生活に大きな影響を与えうる深刻な問題です。吐き気、頭痛、目眩、光に敏感など偏頭痛によって様々な症状が起きます。Dr. David Sullivanは機能神経学を用いるカイロプラクターで、偏頭痛に対する効果的な治療法をあみだしました。偏頭痛で悩んでいたニュースに登場する女性(エイミー)は以下のように語っています。

「偏頭痛の症状が出るときは、数日間苦しみます。吐き気やかすみ目、手が痺れたりしていました。とてもひどかったです。」エイミーは少しでも楽になるために可能な限りたくさんの方法を試しました。「私は市販の薬を試したり、処方された薬も試したりしました。カフェインを取ってみたり、チョコレートを食べたりもしてみました。」しかし、何一つ効果はありませんでした。「自分の子供さえ抱く事ができないほどとてもひどかったです。」とエイミーは語ります。

このような状態のエイミーはDr. Sullivanが編み出した、新たな治療法を試すことになります。 「旦那が私を車でクリニックまで送ってくれました。(自分では運転ができないため)サングラスをかけて(光にとても敏感なため)、自分一人では歩く事もできないような状態でした。Dr.Sullivanの治療により、帰りは自分で歩く事ができ、家に戻って、”普通の生活”を取り戻すことができました。」

Dr.Sullivanは以下のように語っています。 「我々はこの治療法が偏頭痛に対する解決法だとは考えていません。しかし、個人差はありますが頭痛が起きたときにその症状をいくらか解消させることができると考えています。」

エイミーはこの治療について以下のように話しています。 「この治療法は私にとって人生を変える出来事でした。状態の悪さなどに関わらず、少なくとも試してみるか価値は十分にあると思っています。」

この報道は、大きな反響を呼び、Dr.Sullivanのもとには大勢の偏頭痛を持った患者が訪れました。 Dr.Sullivanはケーススタディとして偏頭痛患者にさらに彼の治療法を試し、有意義な臨床結果を得てそれを論文に発表することが決まりました。以下は3月13日に報道された、上のニュースの続きです。

前回の報道では、また臨床試験中だったため、治療法についての詳細を報道することはできませんでしたが、論文への発表が決定したため、この新しい治療法について報道する事ができるようになりました。どのようにしてこの治療法が効果があるのか、これから詳細に調べていくことになります。

今回のニュースもひどい偏頭痛に悩む女性、シンディーの経験が話されます。幼い頃から偏頭痛に悩んでいた彼女は以下のように話します。

「私は子供達の学校行事や、部活動の試合などをほとんど行けず、夫と過ごせる時間もありませんでした。(偏頭痛のせいで)」

シンディーはこの治療法に関しての最初のABCニュースを見た事によって、これからのことがすべて変わります。

「(ニュースをみた)次の日に連絡しました。彼女(最初のニュースに登場したエイミー)の話は、そのまま私のことだと思いました。治療をスタートしてから4ヶ月で、99%好転しました。」

この治療は極めてシンプルです。耳から空気を一定の頻度で送り、鼓膜を刺激します。鼓膜が刺激される事によって、ある特定の脳神経経路が働きます。その神経経路の働きは最終的にセラトニン生成に繋がる神経経路であり、偏頭痛を抑える働きがあるのです。Dr.Sullivanがこの方法を論文発表したため、世界中のドクターがこの治療法が使えるようになり、これにより、薬以外で偏頭痛の痛みを大きく抑えることが期待されています。

今回の研究では、数ヶ月の治療しか行われませんでしたがこの治療法はDr.Sullivanの患者たちが夢みていた事-痛みのない生活−を叶えたのでした。

シンディー「私は(治療後)30日以上、偏頭痛がまったくない生活を送る事ができています。毎日偏頭痛があった私にとってこれはとても大きなことであり、まったく違った新しい人生です。」

4月10日、この治療法をあみ出したDr. Dave Sullivanが、世界中の神経カイロプラクターに対して、今回の研究結果の詳細な情報、新しい治療法の行い方などをウェブナー(オンライン会議)で講義しました。私もそれに参加させていただいて、この画期的な治療方法をこれから、ひとつのBrain-based therapy、脳への刺激方法とし取り入れて行こうと思っています。

Reference: 1. ABC 27ニュース(http://www.abc27.com/story/21632364/local-doctors-migraine-therapy-published)

Channel 9 News Australia:21世紀のライフスタイルとその弊害

皆さん、パソコンで長時間テレビやYoutubeを見たりしていませんか。ベットの上にうつ伏せに寝ながらノートパソコンやiPadをいじっていませんか?今回はオーストラリアのニュースより、カイロプラクターが近代のライフスタイルの変化による様々な問題を提示しています。

ニュースに登場するDr.Pryjcma(カイロプラクター)は以下のように近代のライフスタイルの問題を話しています。

「この過去五年間、私たちの使用するコピューター機器の量とその使用時間が増えています。これは大きな問題です。あなたの家庭に何台のノートパソコンや携帯電話がありますか。それらのテクノロジーを使用することが、残念ながら姿勢の悪化に繋がっており、最終的に様々な健康を害する恐れがあるのです。これからも、便利なものはもっともっと出てくるでしょう、そしてそれらは私たちの生活の仲で重要な役割を果たしているのです。ですが、それらのテクノロジーを使用するときは使用の仕方や頻度と自身の姿勢を保つ事などが重要になってきます。学校や会社などでコンピューターの使用は避ける事ができないでしょう。」

では、どうすれば良いのでしょうか。Dr.Prujcmaは、コンピューターなどを使用するときの姿勢を崩さない事の重要性を話しています。さらに、コンピューターの使用とエキササイズのバランスを保つことも重要としています。歩く事の重要性を伝え、以下のウェブサイトを勧めています。(http://www.juststartwalking.com.au)

ヒューストンでの生活も車社会ですので、意識しなければなかなか歩くということが出来ないかもしれません。これを機に、日々の生活に歩く事をもっと取り入れては如何でしょうか。また、コンピューターやスマートフォンを使用しているときの姿勢にも十分に気をつけてください。

 

FOXニュース:テキストネック②老化が早まる?!

前回の記事にて、長時間下を向いてスマートフォンなどを使用して起こるテキストネックについてご紹介しました。前回のニュースでは一日に何百通ものテキスト(メール)などをすることによって、首の痛み、頭痛、手の痺れなどの症状がでることを伝えるニュースでした。今回もテキストネックの話題を伝える、違うニュースをご紹介します。

今回のニュースでも長時間下を向く作業、携帯電話の使用だけではなく、お仕事の際のパソコン使用なども含め、ビジネスなどには必要かもしれないが、首に大きな負担かけていることを伝えています。

今回登場する患者さんは、14歳の少年です。この少年を見たとき、だれがその首の”老化”具合を想像するでしょうか。ニュースにて少年は「レントゲンを見るのが怖かった」と話しています。この少年のレントゲン検査では、14歳という若さにもかかわらず、頸椎椎間板の変性がみられました。12歳からスマートフォンを所有しているこの少年は、「自分の首はいつも固かった。(凝っていた)」というように話します。少年はスマートフォンが生活の一部となってしまっていたと話しています。

登場するカイロプラクターのDr.Hallは、頭が1インチ前に出る毎に10パウンド余分に首に負担をかけていると話します。(5センチ前に出る毎に9キロほど負担がかかる計算になります)スマートフォンなどを使用しているとき、多くの人は2-4インチほど頭を前に下げているとされています。余分に負荷をかけることによって、首の筋肉、靭帯、椎間板に余計に負担をかけてしまい、首の”老化”が早まってしまう危険性があります。さらに頭が前に垂れ下がった状態で硬直してしまっている人は、見た目も”老化”してみえてしまいます。見た目だけではなく、実際に変性性関節炎などに繋がってしまう危険性も高めてしまうかもしれません。

カイロプラクティックの矯正やエキササイズなども大事にですが、もっとも重要なことはスマートフォンなどの使用を控える事。どうしても使わなくてはいけないときは、下を向かず、前を向いた状態で腕を上げて、携帯機器を目の前で使用すれば首への負担は軽減させることが可能です。

ニュースは下を向く事が起きる首などの痛みは、身体からのメッセージです。この痛みのメッセージはツイッターやFacebookなどから得られるメッセージよりも、もっともっと大切なものでしょうと締めくくっています。

 

FOXニュース:不妊とカイロプラクティック

原因不明の不妊で悩みを抱える人々や多額の費用をかけて不妊治療を続ける方も多く居ます。今回のニュースは、カイロプラクティックが不妊で悩む人の助けになったことを伝えるニュースです。

ニュースに登場する女性は不妊で悩んでいましたが、カイロプラクティックに通い始めてからわずか3ヶ月で妊娠したそうです。登場するカイロプラクターは過去、40人の不妊で悩む患者さんの妊娠を手助けしたと報道されています。

ニュースでは、背骨へのカイロプラクティック矯正が卵巣への神経伝達を正常化させることで、身体が正常に機能でき妊娠につながるとしています。

残念ながら不妊で悩むすべての人にカイロプラクティックが不妊治療の答えとなるわけではありません。カイロプラクティックは多く存在する医療手段のひとつにすぎません。ある研究では不妊に悩む15人の人のうち、カイロプラクティック治療を始めてから14人が妊娠したことがわかりました。その人の身体の状態と不妊の原因によっては、カイロプラクティックが不妊治療に効果があるかもしれません。

FOXニュース:テキストネック①下向きに要注意!!

スマートフォンが爆発的に普及している近年、テキストネックという言葉を聞いた事があるでしょうか。英語でテキストとは、日本で言う携帯電話などでメールをすることを言います。下を向きながら前かがみに携帯機器を使用する事で起こる流行症状のことをテキストネックとい言います。テキストネックは首の張りや痛み、肩こり、頭痛、ときには手や腕の痺れなどの症状を引き起します。成人の平均的な頭の重さは4.5-5.5キロほどですが、首を曲げて下を向いた状態ではこの重量を長時間支えることが難しいです。首が曲がった状態で筋肉が硬直していまったり、首の構造を歪めてしまう危険があります。特に子供の場合体に対する頭の比率が大きいため、より危険性が高いのです。

以下はFOXニュースで報道されたテキストネックについて、その症状とカイロプラクティックのケアについてのニュースです。

インタビューされた人々は携帯電話をつかったメールを一日に何百通とすると答えています。長時間にわたり下を向きながら携帯電話を操作することで首本来のカーブが無くなってしまい、首の痛みなどを訴える人が爆発的に増えていることを伝えています。ニュースに登場するカイロプラクターは、彼の患者の40%以上はテキストネックであると言っています。首のカーブがなくなってしまうことで起こりうる問題は首の痛みだけではなく、頭痛、手や腕への痺れなどを含め、様々な問題を引き起してしまう可能性があります。ニュースに出てくる女性は、携帯電話をいつも持ってて、何度も何度も見てしまうと話しています。皆さんも、必要以上に携帯電話やiPadなどをいじってませんでしょうか。常に下を向いて何かをしている方々は要注意です。テキストネックにならないようにできるだけ下を向かず、携帯電話などを目線の高さまで持ち上げて使用すると良いでしょう。もっと大事なのは必要のない携帯電話の使用時間を減らす事です。

自分のことだっと思った方、すでに何らかの痛みを持っている方、早めのケアが必要かもしれません。これを機に、ご自身の携帯電話の使用時間なども考えてみるといいかもしれませんね。

外傷性脳損傷(TBI)から脳機能回復のために(IAFNR報告4)

この記事はIAFNR 3rd Annual Conference(10/25/2012-10/28/2012)にてDr. Castellanosによってプレゼンされた「Functional network reorganization after traumatic brain injury」をもとに書かせていただきました。

Megnetoencephalography(脳磁図)とはは脳の電気的活動によって生じる磁場を測定しイメージングする技術です。このプレゼンテーションでは、脳磁図を用いて、外傷性脳損傷(以下TBI, [Traumatic Brain Injury])によって生じる脳への影響を測定し、認知療法を行う事でさらに脳磁図がどのように変化するかの実験が紹介されました。

神経可塑性は、このサイトでも詳しく紹介させていただいていますが、これは脳への損傷後も脳機能回復のために大きな役割を担います。神経可塑性の機序はまだ明確にわかっていませんが、この研究では脳磁図を利用して、脳の変化を測定しました。

脳が損傷されたとき、脳のエントロピー(無秩序の度合い)とcomplexity(複雑度)が高くなります。エントロピーと複雑度の上昇は、脳内でのコミュニケーションの低下を意味し、注意力、記憶力、実行力などの変化をもたらす可能性があります。

実験結果としては、TBIを持った人は事故後、健康な人に比べてエントロピーと複雑度が高くなっている事がわかりました。さらに、認知療法を行った後で、それらは減少し、健康な人と同様なレベルまで下がりました。(エントロピーの変化は特にfrontal-temporal areaにて、複雑度の変化は特に前頭葉と後頭葉部分にて起こっていました。)

この研究ではこれまでの研究が示している通り、TBIによって脳の機能構造が変化することが確かめられたと同時に、脳のエントロピーと複雑度のneurophysiologic signalsの変化を測定でき、それらの変化は観察できる行動パターンの変化とも関連があることがわかったのです。つまり、認証障害などの原因として、TBIなどで起こる脳のネットワークの機能的障害、エントロピーと複雑度の上昇などが一因として考えられるようです。

この結果から、TBIによって健康な脳に見られるネットワークが機能的に阻害されることがわかりました。さらに、変化してしまった脳はリハビリテーションによって、回復可能だということもわかったのです。

 

重心/姿勢動揺検査(Posturography)の重要性(IAFNR報告3)

この記事はIAFNR 3rd Annual Conference(10/25/2012-10/28/2012)にてFrederick Carrick, D.C.によってプレゼンされた「The use of computerized dynamic posturography in the Functional Neurology Practice」をもとに書かせていただきました。

2011年から2012年にかけて、アトランタにあるライフ大学の機能神経学センターではプロアイスホッケー選手が数多く訪れています。プロアイスホッケー選手クロスビー選手の治療で、脳しんとうによる様々な障害を抱えるアスリート達が機能神経学を治療オプションとして選ぶようになりました。

その機能神経学センターにて治療を行っているのは、機能神経学のコンセプトを考えだしたCarrick,D.C.,です。この学会にて、Carrickはクロスビー選手を始め、すべての患者様の治療においてバランス機能の検査の重要性をプレゼンしました。患者様を治療するにあたり、Baselineとなる指標が必要です。バランス機能をデータとして記録し、バランス機能の変化を観察することはReceptor-based therapyを行う上でとても重要だと述べていました。ライフ大学のクリニックでは、患者様の治療にあたり、CAPSという装置を用いて、バランス機能を何回も記録するそうです。

それではなぜ、このバランス機能を調べることがそんなにも重要なのでしょうか。

バランスを維持するためには4つの段階があります。1.自身がどこにいるかを知覚する。(頭、四肢が空間のどこにあるのか)2. 摂動(副次的な力の寄与によって乱される現象)の察知。3.察知した摂動に対し、どのような対処が必要かを判断。4.3の実行。

自身がどこにいるのか、頭、身体が空間のどこにあるのかということとバランスを乱す摂動は、前庭、体性感覚(somatosensory)特に固有受容性感覚、それに視覚によって認識されます。バランス機能を保つことは、起立、歩行などに欠かせない機能なので、これらの情報は重複するものもあります。よって、どこかの機能が低下したり異常が発生しているときでも、他からの情報がそれを補い、バランスを保てる事が可能なのです。

人間の身体は補完的にバランス機能を保つことが可能です。しかし、そのような状態のとき、滑りやすい場所や不安定な地面、暗闇や視界の悪いところなど条件の変化によって補完的に機能していたものが機能できなくなり、転んでしまったりして怪我をしてしまうことが多々あります。(これらは、特に高齢者にとって深刻な問題です。)そのため、条件を変えてのバランス機能の検査を行い、バランス維持のために神経機能が正常かどうかを調べる事が重要です。

摂動に対して、どのような反応が必要かを判断するのは主に中枢神経系です。バランス機能の維持は特に小脳が重要な役割を担っています。バランス維持のために必要な反応はもちろん筋肉の仕事ですが、バランス機能の維持には身体中の機能が正常である事が必要です。先に述べさせていただきました感覚器官や神経系だけではなく、心臓血管、呼吸器系、消化器官なども関節的、または直接的にバランス機能に影響するそうです。よって、バランス機能の検査は、身体の病理的問題のチェックと同時に、全身の機能が正常か否かを調べるために重要なのです。

バランス機能の検査は、このように臨床的に重要なテストですが、上記に述べた通り、バランス機能は身体全体の機能に関わっているため、特定の診断基準として使う事は難しいです。特定の診断をするためにバランス機能検査を用いる事はできないのです。バランス検査は明確な診断とはならないことを理解した上で、この検査は臨床上、役立つ情報を与えてくれます。バランス障害を持つ患者のスクリーニングを行う上ではとても重要な検査とのことでした。

学会では、さらに目眩などのバランス障害の発生メカニズムなどが講義され、目の動き(Slow pursuit eye movement [追跡眼球運動], Saccadic eye movement [衝動性眼球運動], optokinetic nystagmus [視線運動性眼振])、それぞれの運動で機能する神経経路と、それを使った機能神経学的なリハビリテーションが紹介されました。ライフ大学のクリニックでは、バランス障害などに対して、身体のどの部分に問題があるかを見つけ、目の運動やGyroStimなどを使用し、機能が低下している、障害のある神経部分を活性化させることで、神経機能の回復を試みているそうです。それらの刺激のあともその都度何回もバランス機能の検査をCAPSで行い、行った刺激が正しいものであったかどうかを頻繁にチェックしていくそうです。

Dr.Carrickは、バランス機能の検査は、機能神経学を用いるクリニックにおいて欠かせないものであり、このテクノロジーを用いた検査は機能的な障害を発券する事に役立ち、様々な方法で神経経路を刺激する治療の指標として大切なことだ、と結論づけていました。

むち打ちによる姿勢外乱(IAFNR報告2)

この記事はIAFNR 3rd Annual ConferenceにてKlotzek, D.C.によってプレゼンされた「Postural Disturbances associated with Whiplash injuries to the cervical spine」と参考文献1に提示された論文をもとに書かせていただきました。

THM!!(一般の方向け)

交通事故によって、首を痛めてしまう方は多くいます。骨折や脱臼までいかずとも、長期間にわたって痛みを抱えてしまう人、首の痛みだけではなくめまい、ぼんやり感、バランス感覚の消失、倦怠感、集中力の低下、首の凝り、視力障害など、むち打ち後に様々な症状で悩む人は少なくありません。事故にあったとき、まず医療機関を受診し、骨折など起きていないか調べる事はとても重要です。しかし筋肉を痛めているだけだとか、何も問題ありませんだとか、鎮痛剤などを処方されるだけのケースがよくあります。むち打ちでは、首の構造が不安定になってしまい首の関節にあるセンサーから脳へ送っている位置情報が乱れてしまうケースがあります。むち打ちなどによる首からの位置情報の乱れは、脳の問題につながる可能性があり、めまいや集中力低下など、様々な問題のを引き起こす可能性があります。

むち打ちなどの事故後は首の構造の変化、さらにそこから起こる脳の機能低下など調べ、首からの位置情報を正しくすること、機能低下を引き起こしてしまった脳のリハビリなどが有効かもしれません。(*5)

もっと詳しく知りたい方、または医療従事者向け

Overview:

交通事故により頸椎を怪我する人々は数多くいます。これらの多くの人々はその後、様々な痛みを訴えます。痛みの他にも、めまい、ぼんやり感、バランス感覚の消失、倦怠感、集中力の低下、首の凝り、視力障害などの症状が現れる事があります。これらむちうちに関連した障害(Whiplash Associated Disorders, WAD)は、事故後も長期間継続する可能性があり、さらなる身体的な障害への発展する危険性も秘めています。医療従事者は、WADの患者さんを治療する際、頸椎の姿勢コントロールにつながる神経学的なメカニズム、むちうちがどのように体細胞構造を損傷させ、姿勢を司る中枢神経、末梢神経に影響を与えるかという点を検査し、把握する必要があります。

Introduction:

WAD,むち打ちのような怪我の後によく見られる症状の例として以下のようなものがあります。

  • めまい
  • バランス感覚の消失
  • 不安定感
  • 視力障害
  • 痛み

痛みやこれらの症状の回復には数週間から数ヶ月かかるとされていますが、約12-40%の人は引き続き何らかの症状を長期的に抱えてしまうことが報告されています。(2)

姿勢の維持には、視覚、前庭、体性感覚入力をうまく調整、統合し、正確に筋肉をコントロールする必要があります。むち打ちのように頸椎へのダメージを与えてしまうと、筋紡錘や関節の機械的受容器からの正常な固有感覚(Proprioceptive input)(*1)に異常な変化を起こし、結果として、慢性的なめまいや不安定感(首の痛みが無くなったあとも)とつながってしまう可能性があります。頸椎に対して、構造的な変化をもたらす衝撃や怪我は潜在的に、Cervico-vestibular mismatchを起こし、酔ったときに起きるような感覚、通常な感覚に障害をもたらす可能性があります。

Articular Neurology

首、頸椎からの求心性神経(首から脳への情報を伝える神経)にはとても多くの目的地があります。(前庭神経核、小脳、視床、上丘、大脳皮質など)頸椎の固有受容性(proprioceptive)の情報は、主にC1-C3から、前庭器からの情報とともに、前庭神経核に届きます。頸椎から上丘(superior colliculus)と前庭神経核(vestibular nuclei)への求心性神経は、首が動いているときの焦点を定めるためにとても重要な役割を果たしています。また、Cervicocollic reflex (*2)とCervico-ocular reflex (*3)は、頸椎からの求心性神経によって起きる反射機能です。さらに、頸椎の固有受容性の情報は姿勢のコントロールとともに、空間的定位を調節するのに重要な役割を果たしています。(3)

Effects of Nociception

侵害受容繊維(nociceptive fibers)(*4)が刺激されるとき、固有受容性の情報が正常に伝わらず、歪められてしまう可能性があります。(5)動物実験の結果では、首の筋肉、関節に存在する侵害受容器が刺激されるとき、頸椎からの固有受容性の求心性情報に大きな変化が生じることを報告しています。(6-7)この痛みが存在するときに固有受容性情報が乱されてしまうという理論は、他にも筋肉の痛みが親指の位置情報を乱す(8)、足首に痛みの刺激を送ったとき足首からの固有受容性情報が減少(9)などの研究結果がその可能性の高さを示しています。痛みによって固有受容性情報に変化が生じる原因としては、侵害受容器が刺激されるとき筋紡錘(muscle spindle)の刺激感応性の低下が起きる、または運動/感覚神経システム間のニューロン間(spinal interneuronal integration between the motor and sensory sytems)の閾値に変化が生じることが提唱されています。(8-9)固有性情報の変化、運動出力の変化は脳の感覚運動皮質(sensorimotor cortex)に神経可塑性的な変化をもたらすことが報告されています。(10-12)

痛覚(nociception)と痛み(pain)は異なります。痛覚は外傷などの侵害刺激によって侵害受容器が刺激され、細胞膜のNa+透過性が上昇、脱分極が起こり起動電位が閾値を超えたとき、インパルス(活動電位)が発生するという一連の神経伝達の現象のことを言います。痛覚は結果として主観的な痛みとして知覚されることが多々あります。痛みは「実際または潜在的に組織を損害させることで発生する嫌な/不愉快な感覚、感情的な経験」のことを言います。

この2つの違いは実は重要で、特に今回のむち打ち症状のお話において、なぜ主観的な痛みがないのに、頸椎からの固有受容性情報に変化が生じてしまうのかというのを説明するときに大切な違いです。WADに見られる筋肉の異常は主観的な痛みが存在していなくても引き起こされる場合があり、またそれは通常の軟部組織が治癒する時間よりも長期間にわたって続く可能性があります。(13)

中枢神経系に起こる変化

近年の研究などでは、中枢神経系が求心性の固有受容性情報を活用して筋骨格系の2つの基準系(1.自己中心的定位(egocentric)2.外部を中心とした(allocentric))を築くということが報告されています。(14)例えば、ひじがどこにあるのかということは、頭と首の位置情報によって決まり、WADを抱える患者さんではその情報が乱されてしまうようです。(15)また、頭の姿勢と肩の位置の関係を能動的、受動的動作中に調べたところ、首に痛みのある人と全くない人の間では大きな違いが出てしまうことも報告されています。(16)つまり外傷や病気などから身体からの固有受容性情報に乱れが生じたとき、中枢神経系にも変化が起こり、外部刺激を捉え方、情報のプロセスにも変化が起こるため、姿勢コントロールにも障害が起きてしまう可能性があるということです。(16)

首からの固有受容性情報の変化だけではなく、腰痛を持っている高齢者の方でも同様に、腰からの固有受容性情報に変化が起こり、直立姿勢に影響を与えていることが報告されています。(15)

結果としてこれらの研究報告から言える事は、WADでは頸椎の関節位置情報にエラーが生じ、頭を正常な位置に保持できなくなってしまいます。これは、WADの患者さんの中でも特に、目眩など症状を抱えている人に、頸椎の関節情報の乱れは大きいようです。また、WADの患者さんでは異なる姿勢に変えて行うような仕事などに問題が起きることも報告されており、WADによる固有受容性情報の乱れが引き起こす、中枢神経系の変化が姿勢コントロールを大きく乱し、様々な行動に支障をきたす恐れがあることがわかってきています。

治療*5

首への外傷などにより侵害受容器が刺激されたことで二次的に起こる、固有受容性情報の変化が、WADの目眩、姿勢の乱れ、バランス感覚の消失などに大きく関わっていることがわかってきています。目眩がなくなるとき、首の痛みも無くなるという、2つの一時的な関連性が報告されていることから(17)、頸椎の侵害受容器の刺激を減らし、固有受容性情報を正常化させることが治療として大切です。また中枢神経系の変化が姿勢コントロールに影響を与え、目眩、バランス感覚などにも影響している事から、中枢神経系に変化を与えるような治療も合理的と言えるでしょう。

現在のところ脊椎矯正(Spinal manipulation)はWADの治療して一般的なもの、広く使用されている治療方法ではありません。しかし脊椎矯正については近年、様々な中枢神経系、関節の生理学的効果が報告されています。(18-22)Carrickは脊椎矯正の前後の盲点の大きさを調べ、固有受容性情報の変化と中枢神経系の変化の関連を提唱しました。(18)脊椎矯正による変化として他にも、求心性情報の変化、痛覚過敏の現象など(“alternations in Group Ia/II afferent input, diminished pain sensitivity, diminished central facilitation and alterations in somatosomatic reflexes”)(19)が報告されています。さらに、脊椎矯正による中枢神経系の内因性、末しょう神経系の鎮痛効果を引き起こし痛みの抑制効果も報告されています。(20)臨床実験では、脊椎矯正によって頸椎の可動域が改善され、痛みの現象につながったものがあります。(21)また、中枢神経系に変化を与えるリハビリとして、Gaze stabilitation exerciseや円滑追跡眼球運動(smooth pursuit eye movement)、衝動性眼球運動、などを利用し乱れた頸椎の構造、前庭神経核によって引き起こされた感覚−運動の不釣り合いを改善させることも有効な治療法かもしれません。(23)

結論

頸椎への外傷は、固有受容性情報の変化を引き起こし、身体の位置感覚を司る中枢神経系にも影響を与えます。この直接の結果として、バランス感覚が乱れてしまうことが多々あります。乱れてしまった頸椎からの固有受容性情報を正常にするため、脊椎矯正がひとつの治療オプションとしてあります。しかし、頸椎とWADの症状の関係について、医療従事者はもっとよく知る必要があると同時に、WADの治療方法として脊椎矯正が有効かについてもっと研究をしていく必要があります。

*1:固有受容性とは筋・腱・迷路などに存在する自己刺激を感じ、知覚神経末端装置によって統御されている知覚。関節の位置関係、関節の動き、位置変化情報などを脳に送る。

*2: The cervicocollic reflex is a cervical reflex that stabilizes the head on the body. Afferent sensory changes caused by changes in neck position, create opposition to that stretch by reflexive contractions of neck muscles. (Ito et al, 1997).

*3: The cervico-ocular reflex consists of eye movements driven by neck proprioceptors.

*4: 外傷などによる侵害刺激を、インパルスとして脳に伝える神経細胞。これが脳に痛みとして知覚される。

*5:むち打ち後に、日本の大多数の”カイロプラクティック”をお勧めするものではありません。脊椎矯正から有益な結果を得られる可能性はありますが、まずは資格ある医療従事者に受診していただく必要があります。またトップページ免責事項をご理解の上、本記事を受け止めていただきますようお願いいたします。

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